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【日本基礎心理学会2009年度第1回フォーラム】

「時間とリズム−知覚・感性・生理−」

たいへん多くの方々のご来場をいただき,活発な討議がなされました.
ご参加くださった皆様に厚く御礼申し上げます.
【日時】

2009年5月30日(土)14:00〜17:00

 
【場所】
東京大学駒場キャンパス(京王井の頭線駒場東大前駅)
アドミニストレーション棟(正門入って東側)学際交流ホール
 
【企画・司会】
三浦佳世(九州大学人間環境学研究院)
 基礎心理学の分野では、「時間」に注目が集まっています。脳内での情報統合における同時性の問題、あるいは、統合された情報が意識に上がるに際しての時間の繰り上げの考え方など、興味深い仮説が次々と提唱されているからでしょう。

 今回は「時間」をキーワードに実証的な研究を展開しておられる3名の演者に話題提供をいただき、時間に関係する知覚特性・感性印象とその機序、あるいは動物実験に基づく時間計測の脳内基盤など、心的時間について幅広く考える機会を持ちたいと存じます。どなたでもご参加いただけます(参加料無料、申し込み不要)。お誘い合わせの上、多数の皆様のご来場をお待ちしています。
 
【講演】
一川 誠(千葉大学)「奥行位置と同時性の知覚」
 視覚における同時性は刺激強度や注意など様々な要因によって影響を受けることが知られている。本講演では、刺激の奥行位置も同時性の知覚に影響を及ぼす要因のリストに加えられることを示す実験結果について報告する。実験では、2つの光点刺激を、両眼視差手がかりによって異なる奥行位置に、数段階のSOAを用いて提示した。観察者はどちらの刺激が先に見えたかを報告した。その結果、2つの刺激のうち、観察者側の奥行位置にある刺激が遅れて見える傾向があること、同時性の知覚のためには、観察者から遠い刺激を遅らせて提示する必要があることが分かった。奥行位置による同時性への影響の基礎にある過程についても考察する。

荒生弘史(広島国際大学心理科学部)「リズム・キープ感と時間知覚」
 時間間隔を示す複数の事象が時間的なパターンを形成する場合、それが音楽におけるリズム・パターンのように、全体として一定のペースやテンポを保ち生起しているかのような印象(リズム・キープ感)をもたらす場合がある。時間的階層性を持つフレーズを用いた実験により、そのような印象は、物理的にジャストなタイミングである等間隔性には必ずしも依存せず、むしろそこからずれたポイントから得られることがわかった。一方、時間知覚研究においては以前より、充実時程錯覚をはじめ、知覚される時間長の歪みが報告されている。フレーズから得られる時間的印象と錯覚の関係を探る試みを紹介する。

井上愼一(元山口大学時間学研究所)「時間を計る脳の仕組み」
 ヒトの時間は、急いでいるときとのんびりしているときで感覚が違う。恐怖や不安も時間の感覚を狂わせる。それは脳が時間を計っているからである。脳には大きく分けて3種類の時間計測機構が存在する。1つは数秒から数分の経過を支配する短時間時間計測機構で、大脳基底核が関与する。2つ目は1日のうちでの時刻を計っている生物時計機構で、視床下部視交叉上核に中枢がある。3番目は数年にわたる長時間を計っている記憶の中の時間感覚で、これには辺縁系海馬が関わっている。1番目と3番目の神経生理学機構はまだよくわかっていないが、生物時計については、視交叉上核の神経細胞の活動に24時間リズムをもたらす遺伝子も同定されている。

 
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