日本基礎心理学会40周年記念事業
「大会優秀発表賞にみる基礎心理学の歩み」
開催のお知らせ
日本基礎心理学会大会で優秀発表賞が制定されてから、本年で四半世紀を迎えます。
この記念行事では、優秀発表賞の草創期に受賞された3名の研究者に、受賞当時の研究と現在までの当該分野の発展についてご紹介いただくことで、基礎心理学の歩みに触れる機会といたします。
日時:2022年2月26日(土)午後1時〜4時(受付開始:午後0時30分〜)
開催形態:オンライン開催(Zoom)
- ※
- 参加費無料。参加するためには前日(2月25日)までに事前登録が必要です(メールアドレスが必要になります)。
下記URLから事前登録をお願いいたします。
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZMkdu2qpzgtGdC6Wl_Y1p46d_QtslItpvDa
(事前登録内容を学会で確認した後でご連絡しますので、返信には少し時間をいただきます)
皆様お誘い合わせの上、どうぞご参加下さい。
講演1:
本吉 勇(東京大学大学院総合文化研究科認知行動科学講座)
『知覚研究の動向と展望: 1995-2020』
本講演では、1990年代後半から現在までの四半世紀における世界の知覚研究の大きな流れを振り返るとともに、今後の展望について私なりの考えを述べたいと思います。それと並行して、自分を含む国内の研究者がこの大きな流れと社会状況の変化のなかで何を研究し発表してきたかについても、私なりの見解を述べたいと思います。それらへの批判的議論を通して、若手研究者や学生の皆さんの研究方針やキャリアプランに少しでも役に立つ情報を提供できれば幸いです。
講演2:
河原 純一郎(北海道大学大学院文学院心理学研究室)
『注意が向かう先』
注意の研究では、注意の焦点が向く先を意図的に制御できるかという重要な問いがあります。わたくしが初めて日本基礎心理学会の発表賞を受けた約20年程前にこの論争はすでにあって、現在でも続いています。確かにその論争での巧みな実験の応酬は面白いのですが、こんなことでよいのか? それ以降、わたくしが研究の興味を広げて(と言えば聞こえはよいのですが実際には悩みつつ、流されつつ)きたようすを交えながら、現在展開している注意、顔、魅力研究についてお話しします。(共同演者:前澤 知輝・鎌谷 美希・反田 智之)
講演3:
石金 浩史(専修大学人間科学部心理学科)
『視覚初期過程における特徴抽出と情報表現』
網膜は外界像を取得すると、特徴を抽出し、神経節細胞がそれらの情報を活動電位の時系列により表現して脳に伝達する。本講演では、まず運動方向を抽出する網膜神経回路網の研究について述べ、次に細胞集団による相関発火の研究について述べる。これらの研究がどのような形で学術論文として発表されたかを紹介するとともに、現在の研究とのつながりを説明する。
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